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フューチャーセンター

 フューチャーセンター(Future Center)とは、多様な人たちが集まり複雑化したテーマ(課題)について「未来志向」、「未来の価値の創造」といった視点から議論する「対話の場」のことを指します。岐阜大学ではこのような地域との対話を創発するためのフューチャーセンターや多様な人との交流ができる空間を構築・運営し、地域との「協学」を推進します。

①地域との対話を通して地域が直面している複雑・広範化した課題の解決に向けて取り組みます。
②フューチャーセンターを活用し、社会貢献に取り組みます。

・産業への貢献:研究主体から学生・生涯教育を含めた地域課題解決を目指します。
・地域政策への貢献:地域課題を浮き彫りにし、地域と協学しながら解決するという循環を創出します。
・地域教育と文化への貢献:地域をめぐる「学び」の仕組みを作り、地域住民が自らの地域課題に即して行政と協働して解決し得るよう支援します。

 2014年11月20日   フューチャーセンター通信
フューチャーセンター通信 vol.10
フューチャーセンター JA全農岐阜 

ぎふフューチャーセンターは、大学、地域、自治体がともに地域の課題を探り、未来に向かって新しい価値をつくる対話の場で、岐阜大学の地(知)の拠点整備事業の取組みの一つです。今年度の第7回は、岐阜大学応用生物科学部の授業の一部として開催し、学生や教職員、農業協同組合(JA)関係者の皆様及び生産者の皆様が話し合いました。

飛騨牛の魅力を高めるために

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学生、生産者らが未来を探る

岐阜大学応用生物科学部の授業「地域ブランドと地域振興Ⅰ(飛騨牛倶楽部)」では、JA全農岐阜、JAひだ及び岐阜県の協力のもと、「飛騨牛」について講義や宿泊実習により学んでいます。今回は、この授業の宿泊実習の一部として、9月14日にフューチャーセンターを開催し、学生や教職員、JA関係者の皆様及び農家の皆様26人が「飛騨牛についてどう考えるか」をテーマに語り合いました。

福井博一応用生物科学部長による挨拶及び参加いただく農家の皆様のご紹介の後、伊藤栄一地域協学センター地域コーディネーターの進行により話し合いを開始しました。8~9人ごとにグループになり、まず、簡単に自己紹介を行った後、最初のセッション「みなさんにとっての飛騨牛とは?」に入りました。参加者からは、高級である、ブランドである、おいしい、脂肪が多い、宣伝力が低いなどの意見が出されました。

続いて、第2セッション「飛騨牛をどうしていったらよいとお考えですか?」、第3セッション「第2セッションの考えを実現するには何をすればよいですか?」と話題を掘り下げて話し合いました。生産者からは、現場における苦労や初期投資や生産にかかる費用、飛騨牛の安定生産を図るために必要な子牛を生産する農家が減少などの現状や問題点が語られました。一方で、消費者の目線で語った参加者からは「安価で身近な食材となってほしい」といった意見のほか、それとは逆に「高級路線でいくべき」という意見が出されるなど、それぞれの立場で思いを語り合いながら、互いに理解を深めました。

最後の発表では、各グループから、「農家がレシピを提供したり、店舗を経営するなどにより生産者と消費者の距離を縮める」、「コンビニやファミレスなど身近な場所での提供」、「ゆるキャラを活用してPRする」、「生産量を上げるために、着床しやすい受精卵・生存率の高い子牛・育てやすい子牛の研究を岐阜大学が進める」などの意見が出されました。

このフューチャーセンターを踏まえ、学生たちは担当教官の指導のもとさらに学びを深め、今年12月に「若者から見た飛騨牛の魅力」として提案します。

各グループからの意見・アイデア

・農家がレシピを提供したり、店舗を経営するなどにより生産者と消費者の距離を縮める

・コンビニやファミレスなど身近な場所での提供

・ゆるキャラを活用してPRする

・生産量を上げるために、着床しやすい受精卵・生存率の高い子牛・育てやすい子牛の研究を岐阜大学が進める


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地域ブランドを現場で学ぶ

飛騨牛倶楽部(「地域ブランドと地域振興Ⅰ」)

岐阜県が誇るブランド「飛騨牛」について学ぶため開講された授業です。飛騨牛の取組みや現状について、集中講義と宿泊実習により学びます。今期は応用生物科学部の1年生12人が受講しています。

宿泊実習(1泊2日)

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飛騨牛の歴史や現状についての講義(岐阜県畜産研究所)

せり場の見学(飛騨ミート)  
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繁殖雌牛や子牛の飼育現場の見学((社)岐阜県農畜産公社)

飛騨牛や飛騨旨豚の試食(食材提供:JA全農岐阜)

フューチャーセンター


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生産者と直接対話し課題を把握

生産者の方々から直接お話を聞くことができたおかげで、飛騨牛の値下げが難しいことや他の課題もいくつかわかりました。生産者、大学など研究機関、消費者である若者など様々な視点から問題を追及することで解決へ近づくことができたのではないかと考えます。

 

 


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課題解決のヒントが得られた

飛騨牛について今回の研修で得たことを視覚化し、意見交流、発表することによってテーマについての具体的なビジョンをつかむことができました。様々な立場の人と話し合う中で、自分にはない視点からの意見も出てきて、今後の課題解決に向けてのヒントが得られ、有意義な時間にすることができました。

 

 


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斬新な考えを取り入れる場

飛騨牛というブランドを通して学生と生産者、JA職員が交流することができたことは貴重な体験でした。特に消費者目線での飛騨牛のイメージと課題が浮き彫りとなり、新たな創造につながりました。生産者がふだん交流の少ない若い学生の斬新な考えを取り入れる場としてフューチャ―センターをもっと活用できることを期待しています。

 

 

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